MATON最高峰 TE PERSONAL-SP

✨Matonの最高峰モデルに興味を持った方へ

この記事では下記の情報を共有しています。

Matonギターは今日になってようやく認知されてきましたが、カスタムショップはまだまだこれからのジャンルです。いち早く情報を掴み、欲しい方は早めに動いておくのが吉です。

 MATON CUSTOM SHOPの危機

でもご紹介しましたが、コロナショック・アンディの体調不良(2回目)も併せて、カスタムショップ運営自体あまり状態が良いとは言えない為、今後も末長く手に入るようなモデルではないことを覚えておきましょう。気付いた時には全く手に入らなかった、、そんなことの無いようにちゃんと情報収集をしておきましょう。

この記事は、カスタムショップ購入を悩んでいる方、MATONについてまだよく知らない方に特化した内容となります。

  • カスタムショップについて
  • 34万のSignatureと何が違うのか?同じように見えるけど、、、
  • 価格はどれくらい違うのか
  • 誰が作っているのか
  • ネックの削り込み精度、固定精度
  • 恐ろしいくらいのチューニング安定性
  • 使う程に浮き上がるFlame
  • トミー使用の一本(オリジナル)との違いは?
  • オレンジマウスとイエローマウス
  • 購入を検討している方へ
  • シグネチャー嫌いの方へ一言

それでは、ガンガン語っていきましょう。

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カスタムショップについて

Matonカスタムショップは、以前紹介したように材の切り出し、選定、加工、組み立て、塗装、仕上げの全工程をMaton社専属ルシアーである、Andy Allenが担当しています。

うちではお馴染みの、この人ですね。

良材に関して、何をもって良い・悪いとするかは、担当の職人に委ねられますが、一般的に流通するものとは大きく異なり、柾目だったり模様に特色があるもの・美しいもの・希少性のあるものが高価になる傾向があります。AAAAGrade-Flamed Queensland Maple, Satin Box,Quilt Maple,Europian Spruseなどが代表的なものでしょう。

Matonで使用される木材は、基本的にはオーストラリア原産のものを使用しているので、国内で取れた材料を捌くストックヤードがあり、そこで通常モデル用、カスタムショップ用、「トミー用」で分けられます。

トミー用とは、トミー・エマニュエル用にギターを製作する際にのみ使用する材料であり、こちらは一般には滅多に流通することは有りません。これまで2017年にワタナベ楽器さんが販売した、オレンジマウス(注1)がこれに該当しますが、TE-Personalでもこの倉庫から材料を出していないのが現状です。

さて、カスタムショップは1990年後期にひっそりと始まった部門ですが、本格的な稼働は2010年代に入ってAndy-Mckeeに続いてトミー・エマニュエルがYouTubeなどでセルフ・プロモーションに大成功し、Maton社がこれに乗じた頃から波に乗り始めます。

初期の基本的な理念としては、「最高の楽器を」「リーズナブルに」「沢山の人へ」届ける、というアンディの職人魂が現れた運営方針でしたが、これを続けた結果、売っても全く利益が出ないという状況に陥ったことでファクトリマネージャーが引責交代。かなりお金に煩い人(名前は伏せます)になりました。

当然、アンディと金庫番のマネジャーとは全くウマが合わず、現在に至っています。

反抗心が見えるのが、たまにカスタムショップ製の楽器でも、アンディが上手く誤魔化してスペックシートを改竄し、「ソリッドマホガニー」とうたっていても実はトップ裏に「ホンジュラスマホガニー」と記載していたり、、出荷してからひっそりと楽器店の担当者に本当のスペックを伝えていたりしています。つまり、消費者からすれば、良材を金額が上がる事なく入手できるのです。カッコいいですよね。掘られたい。

現在のカスタムショップは、コロナの影響とアンディの体調不良で生産数が極端に落ちていますが、来年からまた復活する見込みです。サウンドメッセでは、おそらくオレンジマウスの展示があると思われます(筆者は展示後、店舗に入ってきた時点で確保の約束を某楽器店店員さんとしています、、、)。

アンディの体調は波があり、彼が引退したらもうカスタムショップの後継者は居ないため、欲しい方は早めにリサーチをしておく必要があります。値上がってからでは本当に欲しい人に届かなくなってしまうからです。

シグネチャーモデルとの違いは?

現在、トミーのシグネチャーは、ミニギターを除いて4種類。

TE-Singnature Model

TE-Personal

TE1 および TE2

この4種類しかありません。ドレッドノートのTE1と2は見たこともない人が多いと思いますが、使用する人は稀ですので、808型の二種を比較してみます。

MATON-TE  定価 材質(Top)  sideback  Neck  ナット幅 positionマーク  スケール  形状 製作者
Signature      340,000 AAA spruse AAA Q-maple Q-maple      44.1mm     直径6mm       648mm       808型 各工程毎
Personal      730,000 AAA spruse Flame-maple Manogany      44.1mm        4mm       648mm       808型 Andy-Allen

上記のようになりますが、スペック表をみても二倍以上の価値があるのか、かなり微妙な結果であると言いたくなりますよね笑 これ、殆ど変わらないじゃんか。。。

シグネチャーとの違いで最も大きいのは、「ルシアーの作品なのかどうか」であり、そこに価値を見出せなければ(つまりアンディのファンであるか)大前提としてダメなのです。

他の違いと言えば、ネックがマホガニーである、サイドバックのQueensland-Mapleがフレイムがかっているかどうか、パールドットの直径が4mmであるとか、CGPインレイが12フレットに付いているか(シグネチャーは筆記体、パーソナルはゴシック体)であるかでそれだけの価格差を感じられるかはかなり微妙なラインと言えるでしょう。特別、レアな材料を使っているようなものでもありません。(一部のぞく)

ですが、このスペック比較だけでは、なぜルシアー品がここまで高いのかを理解することは難しいです。

さて、、ここからカスタムショップの核心に入って行きます。

皆さんはカスタムショップを購入しようと思っている場合、何に拘るでしょうか。カスタムなのですから、趣向品の度合いがかなり強く、個人の拘りを反映しようと思う方もいらっしゃると思います。ですが、結論で言えば「コンセプトの一貫性」にそもそも大きな違いが生まれるのがルシアーギターの特徴となります。

一般的に各工程を担当する職人さんは、808規格であれば「この寸法」と決まったノウハウでギターの部分を作成しています。これは、品質にバラツキを生まないために絶対に必要な事です。例えばボディの各パーツとネックを接合する際に、寸法にバラツキが有っては上手く組み立てが出来ないため、そのように作る事で均一な品質と安定した生産を可能にしています。Matonは機械化を今の所最小限に抑えて、手作りを徹底しているためです。

部分の生産に特化した職人さんは、全体をみれるわけではない(※見ようとはしていますが!)為、その完成形を上手く想像して作ることは不可能です。つまり、最終的な目的地は見ていない、ということになります。

職人さんの腕の問題ではなく、製造体制の仕組み上、そうなっているのですから当たり前です。全部完璧に見れたら、皆がマスタールシアーとなってしまうでしょう。

ですが、一人で作る場合は全く状況が異なり、最初から目的地を目指して走っていく為、顧客の要望や想いを汲み取った通りの楽器が出来上がります。

加えて、「このギターは日本からオーダーが入ったものだから、ネックはこのくらい削ればグリップし易い」「ネック角度はこのぐらいで弦のテンション感は日本人にはこれが良い」「Ace-Kさんにはお世話になってるから、秘密でこの材料を使ってあげよう」「俺のファンの為のギターなら秘密の倉庫から材料出してあげよう」

このような想いはルシアー品でなければ有り得ませんし、絶対に叶いません。

全ての工程を一人で担当することのメリットと、金額の高さはこのためにあります。決して名前だけで売っている訳ではない事を理解してもらい、次の段落へ進んで下さいね。

チューニングの安定性とネックの安定メリット

カスタムショップの個体は、一様に音程の狂いが少ないものが多いです。

どの程度狂わないかというと、今日レギュラーチューニングをしてそのまま一週間放置しても、安定した保管環境ならばそのままの状態を保つ事ができます。

チューニングをする際には、チューナーの針がピッタリと音程にハマり、ブレる事もありません。

これは、他のメーカーのギターでは絶対に見られない現象です。

このような安定性は、ネックとボディの接合精度の高さと角度、ブリッジの加工精度と高さなど多数の要因の辻褄が有って初めて得る事ができます。普通に作っているだけではまず不可能です。

基本的に808Matonはネックが丈夫であり、逆反りを狙って組まれているのでレギュラーチューニングで張りっぱなしが理想の状態です。したがって緩めたり・張ったりを繰り返さなければサウンドの安定性に磨きが掛かります。弦は緩めるのが正解、という方。それはメーカーや個体によって判断するものなのです。

現に私の個体は1年間全くそのままですが、ネックはストレート、弦はビタビタセッティングを貫いています。

チューニングが安定するということは、ネックの状態が安定している事に等しいです。

ネックが安定していれば、弦高調整で難なく12fで2mm以下のセッテイングにでき、フィンガースタイルにピッタリの調整が可能となります。

その反対に、保管状態にもよりますが状態のよくない個体は、弦高調整前にネックの矯正が必要になることから、サウンドの安定には追加で費用と手間・そして落ち着くまで弾いてあげる時間が掛かります。

そのリスクが低いのも、カスタムショップの魅力です。

フレイムド・クイーンズランドメイプル

使用材の特徴として、特に目を引くのがサイドバックのFlamed-Queensland Mapleです。

トミー本人仕様機を見てもらうと分かるのですが、赤みがかった中に縞模様が見えます。これが、炎が舞い上がっている様から、Flameという言葉が付けられています。

実はこの模様は、新品購入時にはそこまで目立ちません。というのも、塗装が上からなされている関係で、浮いてこない為です。下は、筆者所有のTE-Personal 2本。

バックのフレイム模様も、それぞれ違いますね。(さて、何故二本も持っているのでしょう。。)

一方で、通常のクイーンズランドメイプルは、このようになります。

photo from Mega-music shop

縞模様が無く、無地な感じもまた魅力的ですね。

この辺は全く好みで有り、結局演奏しているときは自分の体に押し付けて見えないので、自己満足的な要素であるのは否めません。

またこれがサウンドに影響する事も無いと考えているので、予算と相談しながら決めるのが良いでしょうね。

TE-Personalはトミードンズバ機・・・では無い

最初のコラムでもお伝えしましたが、トミーの仕様機はトミー専用の倉庫から材料が引っ張り出されます。

ショップの説明では、トミードンズバで全く同じなのがカスタムショップのPERSONALと言われていますが、厳密には違います。5%くらい違います。。

結論から言えば、トミー使用のネック材は通常のマホガニー(アフリカン)が使用されてはおらず、ほぼホンジュラスマホガニー・またはクイーンズランドメイプルが採用されている為です。

Personal-SPはアンディが隠れて名付けた名前です

カスタムショップにおいても、ホンマホの入手がかなり厳しい状況にあり、輸入制限もかかってしまっている状況もあり、手に入り、尚且つ材が奇跡的に使用可能とならない限り使ってくれません。

それに加え、ホンジュラスマホガニーを使用している、とスペックシートで謳ってしまうと、値段も20万から跳ね上がってしまうことは容易に想像できますね。ただでさえ高いカスタム製にギター一本分も上乗せされたらお財布が壊れてしまいます。。

ごく稀に、アンディが気を利かせて使ってくれますが「ごく稀」です。数年に1、2本であるので万が一出回っていたら必ず抑えておきましょう。

オレンジマウスとは

オレンジマウスとは、トミーモデルの中でも最古のギターとなります。

MATONがトミーモデルの製作に着手する前後で、トミーがプロトタイプとして使用していた個体であり、Youtubeでやけにボロボロなモデルを使用している場合、これに該当します。

一方で、イエローマウスとは、通常のトミーモデルがこれに該当します。そこそこ使っていけば、焼けてきてオレンジマウスと言えるかも・・?

↘︎これです。これ。Trustと傷が生々しいですね。。

※ちなみに先の2本は、左がPersonal-SP(ネックがHON-Maho),右が通常のPersonalとなります。ネックの色が左のほうが赤みがかっているのが判るでしょうか?

このギターは、通常のトミーモデルと比べてトップがオレンジがかっており、本人がこれも個性であるとして喜んで使用してきました。

面白いのが、この個体のネック材はマホガニー・・・・では無く、クイーンズランドメイプルが使用されています。材の価値としてはホンマホの方が当然高いのですが、暖かく・ワイドな音質を求めてこのような配材がなされているのです。つまり、トップ以外全てメイプルな訳ですね。

また、サイドバックのメイプル材は、茶色というか赤みがかった色をしておりこちらも個性を感じられます。長年使用していた為、焼けてきたと想定できます。

ピックアップシステムは、現行のAP-5proでは無く、AP-MICを使用しており、更に中音域の発音で優位に立つのがこの個体です。反面、ハウリングし易いデメリットも兼ねているので、使い方にはかなり注意が必要となります。

じゃじゃ馬個体と覚えておいてくれれば良いです。

個体識別として、ヘッドにカンガルーの金色キーホルダーが貼り付けてありますが、これは仕様ではなくトミー本人が旅行中またはツアー中のお土産屋で購入したものです。

ファンにとっては、この個体をそのまま作って欲しい、、、そんな希望も出されていますが、、、、

この個体はレア中のレアとなっていますので、入手に関しては最難関といっても良いと思います。

出会う機会があれば、ファンならば、「絶対に逃さない」ことを強くお薦めいたします。

シグネチャーと侮ることなかれ

ギタリストの中にはシグネチャーモデルを嫌う人が結構多いです。

個人的な意見としては、先入観抜きでぜひ試してもらいたいギターである事は言うまでもありません。

トミーファンで無くても(この記事を読んでいる人でファンでない人がいるかは別として)、その触り心地や材質、音質全てにおいてどのレンジのモデルであっても妥協なく作られているのがこのシリーズとなります。

まずは、シグネチャーから試してみては如何でしょうか?

興味を持たれた方は下のHPをご覧下さい。

https://maton.com.au/product/t.e-personal

食わず嫌いは、とーーーーっても損しますよ!!

それでは!

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更に理解を深めよう